法則は発見させるように
6級に「もどし算」、「九立商」がある。もどし算は「還元算」というが、算数の還元算は、□×6-5=25 のような□を求める場合に用いる言葉である。
算数では、もどし算や九立商を数理的に導くことや、珠算のような算法があるわけでないから、特別な扱いをしていない。
だが珠算の場合、もどし算や九立商と算法にタイトルが付いていることから、指導は完全に「演繹算法」となる。つまり、法則を初めから意味が分からなくても「ただやらせる」ということだ。これでは、児童もどんな仕組みがあるのかさっぱり分からない。したがって、誤答も非常に多くなる。
一般的に、歴史とは成功したことを取り上げることが前提となっているので、「輝かしい歴史」と言えるのである。したがって、もどし算や九立商を歴史的に見てしまうと、新しい指導法を考えることができなくなる。
過去の失敗を歴史と勘違いしていると、新しい指導はできなくなる。
ところで、もどし算、九立商は、「わり算」で扱うわけであるが、『テキスト』はかけ算から導入して、仕組みを理解させるようにしている。
つまり、法則より意味を理解させた方が「よく分かる」ということを言っているのである。
もう15年もこの指導法で、もどし算・九立商を教えているが、全く問題なくスムーズにできる。これ以降は、計算の配列(作問)が重要となるが、これも『テキスト』通りに進めば全く問題は無い。
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