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あまりのあるわり算

1学年にとって「あまりのあるわり算」は難しい。算数(3学年)でも「分からない児童が沢山いる」という報告を聞けばなお更であろう。

そろばんは、「計算器」というイメージがあるが、上手く使えば「教具」としても活用できる。つまり教え方(教材)を転換すれば容易となる。

11÷2→13÷2(ABACUS5)と展開した場合、11÷2を「2の段で11にちかい九九を探して」と発問しても、数字は言語でもあるから、11の中に10が見えているわけではない。ところが、そろばんに布数した11は、10が包含されて見える。

この時、11の中に10が見えていることは、児童も分かっている。そこで、11÷2を「10÷2と考えてみたら?」と発問すれば、簡単に5を導くことができるようになる。

次に13÷2は、13も11と同じように10と見るので、写真のような誤答が一時的に発生するが、13÷2は、12が包含されていることに気がつけば、今後は自ら包含数(包含式)を発見できるようになる。

指導者が「近い九九を探して」という発問より「包含されている割り切れる数を見つける」方が、はるかに児童は理解し易い。

更に11÷2=5あまり1 → 11=2×5+1と転換すれば、10÷2の捉え方が何故良いのか再認できる。

問題を見ると、全て知覚的包含数で構成されている。

つまり、基本をしっかり認識させた後に、3桁÷1桁の計算を学習することが重要ということだ。

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