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分子積

「分子積」って何だろう?「積」とは違うのか?その点が曖昧な指導者は多いはずだ!また、分子積の重要性を軽視していないだろうか?

『ABACUS4』からかけ算、『ABACUS5』からわり算が始まる。導入時は、必ず図解を使って分子積を提示している。

234×2は、200×2=400  30×2=60  4×2=8 →400+60+8=468 と展開している。

一般的に計算は形式的な操作が強いが、導入時点から計算の意味を教えないで、形式的な指導に先走りすることはあまりにも乱暴である!

これは「九九=かけ算」と思い込んでいる珠算イデオロギーが昔から蔓延しているからであろう。200×2が「2×2」と思い込ませれば、分子積は九九の積と同化してしまう。先生が「そう言っている」から、児童はそれが正しいと思い込むのは当たり前だろう!

筆算でも、分子積はきちんと書いて指導している。珠算はそろばんを使って教えるから「0」が知覚で認識できないのは分かるが、分子積を教えないという理由はどこにも無い。

ましてや導入から「両落し」の計算を教えていたら、筆算との関連を根こそぎ絶っているようなものだ!

算法が違えば「そろばんは算数に役に立つ」どころか、負の学習にもなりかねない。この点をよく考えて分子積と分配法則を上手く使って指導して欲しいものだ。

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