全国大会(ABACUS3ドリル)の質問
先日開催された全国大会の講習会に対する質問が届きましたので、解説を含めて回答をします。
☆ 『ABACUS3ドリル P15』 みとり算 ① 5+6+7-4+6
・ 5+6を「5-4」、5-4を「5+6」と誤って計算する児童がいます。5の合成分解のやりすぎでしょうか?
回答
このような混乱は、まず、「たし算なのか」「ひき算なのか」の認識不足が考えられます。「5-4」は、「4を引く」ということで済まされますが、「5+6」は、「4を引く」のではなく、「5から4をとって、10をつくる」というように、言葉の変化をつけないと、混乱を招く恐れがあります。
特に、先生が言葉を頻繁に使うと、聴覚的な学習が過剰となります。したがって、児童は数理より聴覚を頼るようになります。これは「九九」と同じで、数理的な考察ができる児童は、誤答を修正できますが、九九を丸暗記(暗唱)した児童は、誤答さえ気付かなくなります。
このように、合成分解は、運珠法にたし算とひき算が混合されますから、数理が弱い児童は、先生の言葉が何を意味しているのかが分からなくなるということです。
したがって、「たし算とひき算は、根本的に違うんだ!」という児童の統合化が大切となります。ただ単に、「こうなんだろう」という行動は、注入しているに過ぎないので、その点を指導者は大いに反省することが重要です。
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