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典型的な学習

3桁のかけ算やわり算の中で、十の位が「0」(空位の0)の誤答が多いことは既知の通りである。これはそろばんの構造上の問題なので、0は1~9までの数と比べて、特殊化された数と認識した方がよい。

例えば、444÷2→400÷2+40÷2+4÷2と、図を用いて分配法則を使えば、404÷2→400÷2+4÷2、440÷2→400÷2+40÷2と、比較的簡単に0の意味が分かる。意味が分かれば乗加位置や立商位置の誤りが減ることは言うまでもない。

「0をかけたら、指が右に動く」とか「あるか?ないか?」という指導で0の意味を教えても、それが算数と繋がっているとは言えない。算数は典型から特殊への統合ができるから素晴らしい学問なのである。珠算は、残念ながらそのプロセスが無いため、はじめから特殊という意味相の強い教育となってしまう。

この特殊から典型に一度戻さないと、学問的な裏付けは全くできなくなる。『テキスト』を眺めると、基本的な学習が多いことに気づくと思うが、これは、特殊化するには典型的なところを重視した方が早いということである。

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