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珠算教育と量について

算数は抽象性と論理性を学ぶ重要な学問である。重要な学問である反面、抽象性と論理性から沢山の児童を「算数ぎらい」にしていることも、まぎれもない事実である。

一例をあげるなら、算数を指導する際に、実在のものとつなぐ『量』を使うと、抽象性が具体性を持ち、尚且つ論理性を分かり易くするようになる。もっと具体的に述べるなら、0.8÷0.2のわり算については、(0.8×10)÷(0.2×10)=4と展開するが、これに量を加えると、0.8L÷0.2L→8dL÷2dL=4となり、量を用いると非常に分かり易く具体化される。このように、単位は換算だけに止まらず、小数のわり算にも威力を発揮する。

従来の珠算教育は、「具体的分離量」→「整数」→「小数」←「具体的連続量」の構造的なつながりが欠落しているので、児童にとっては「順序数」のように単一的な集合体になってしまう。珠算教育も空間的なものを存在させれば算数と簡単に融合できるが、実際問題として『分離量から連続量に繋げる教材』を具体化するのは難しいと思われる。

幼児・低学年に、是非とも「具体的な分離量」「具体的な連続量」をしっかり指導し、珠算を実在的な世界に呼び戻す礎を築いてほしい!と願う今日この頃である。

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