幼児教育について5
幼児が五珠を見て、果たしてそれが「5」を表していると簡単に認識できるのであろうか?そもそも認識とは、「外界を自分の行動システムの中に取り込み、自分にとって意味のある世界に再構成する働き」である。
五珠を見れば、「どういう形で、どういう動きをするのか」という形象が優先される。見えれば動かしたくなる。動かしたから「5」という認識が得られるかと言えば決してそうでなく、動かしてもやはり「1」なのである。では、五珠を見て「1」が「5」であると認識できるようにするには、どうしたらよいのだろうか。
それにはまず、幼児が五珠に含まれている情報を、読み取ることができるかが問題となる。つまり、計数そろばんで5個の珠を動かして「5」と認識してきた情報を、5珠に再構成できるかどうかが重要なのである。
「運珠法」を使えば大量の情報が必要となるが、情報は沢山与えればよいというものではない。むしろ幼児期は少ない情報を的確に与える方が再構成しやすいのである。これは、『ABACUS3A』の6+7の計算をスムーズにできることが何よりの証明であろう。
難しい問題(桁数が多い、口数が多い)を与えると、情報過多に陥ることとなる。SSKCLUBのテキストや教具を最大限生かしたいのなら、指導者の「不適確な情報」を与えることは慎むことが大切である。
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