« 2011年5月 | トップページ | 2011年7月 »

2011年6月

数系列(全国大会予習)

『KIDS5 解説&解答書』のP8に「算数科における言語とは、言葉だけではなく、数・式・図・表・グラフなどの表現を含めたものである。・・・数表から系列を見つけさせることは大切である。」と記載してある。

写真(1学年)のように、1,2,3,→10まで記載して10の補数を書かせると、自分の知っている補数、「5と5」→「9と1」→「1と9」から書き始める。これは典型的な数を言葉として捉えているわけで、系列的な思考力は習得していない状態を示す。この段階で計算をすることは確かに難しいが、数系列が分かり始めると、連鎖的に合成分解の理解も深まってくる。

合成分解は数観念の代表的なパーツであるが、これは数学的思考力と深く結びついているので、このように数系列的な問題を繰り返すことで思考力は上がり、やがて合成分解も理解してくる。したがって、言葉で覚えさせるような珠算的な学習よりも、根底で繋がっていく思考力を上げた方が、合成分解は短期間に理解できるようになる。

この『KIDS』で培った能力こそ、珠算にも算数にも共通して発揮できるものなのである。

Dsc_0003

| | コメント (0) | トラックバック (0)

全国大会に向けて

土・日曜日に開催される「SSKCLUB全国大会」を前にして、講習会の原稿をチェックしているが、初日に講話する『KIDS』は、かなり時間が不足すると思われる。(1ページずつ『解説』は無理!)そこで、大切な箇所だけを膨らまして話すので、聞き逃さないで臨んで欲しい。

2日目の『メートルものがたり』については、24日に発売したばかりのテキストなので、無論講習も初めてである。メートル法は初回の受講のみでは理解しにくいテーマである。この点の補強においては、各県の本部講習会で再度テーマを設けて頂ければ、更に理解は深まると思われる。とりあえず7月から3学年で使用できるテキストなので、具体的な指導法は特に見逃さないようにして欲しい。

毎日猛暑が続いているが、これは「晴れ男」というような騒ぎではない。健康管理に十分配慮してベストな状態で臨みたいと思っている。明後日、金沢へ向けて「いざ出陣」!

| | コメント (0) | トラックバック (0)

第57作 メートルものがたり 発売

昨日、当初の計画通り『メートルものがたり』を発売した。

小数・分数の前に「量と測定」を教えることにより、小数・分数がよりはっきりと理解できるようになる。特に「単位の換算」は、6学年の「メートル法」に繋がる基本的な学習なので、スパイラル的に学ぶことが重要となる。

実際、これだけ算数分野の『テキスト』が増えると指導者も大変だが、児童のために是非とも頑張って欲しい。指導者は、教科書の「学習開始時期」をしっかり把握していないと、学習困難に陥るので注意して欲しい。『解説&解答書』は指導者必携です。

今年は2学年は10月、3学年は7月からの導入が可能である。※来年からは2学年のみとなる。

最近は、年1作のペースで新『テキスト』を発行しているが、これが本来の姿だと思う。昔を思い出すと、随分無理をしていたとつくずく思うこの頃である。

Dsc_0063

| | コメント (0) | トラックバック (0)

茨城県本部講習会

日曜日、今期最後の本部講習会が無事終わった。しばらく休養したいが、全国も10日後に控えているし、明日は「愛知学習会」があるので、休養は全国大会終了後にしようと思う。

今回の「小数」と「定位法」は一般的な珠算では、因果関係が低いが、『テキスト』は算数との融合をふまえているので、「小数=定位法」という捉え方ができる。つまり、SSKCLUBの場合は繋がるポイントが多いので、因果関係が非常に高い教育となる。

また、全国で講話する新テキスト『メートルものがたり』は、連続量の整数から小数へ上手くつなげることができる、珠算教育としては画期的な内容なので、参加される方は心して臨んでほしい。

茨城講習会へ参加された先生方の受講に対する真剣さに偽りはないと思うので、あとは一人ひとりが教室でしっかり実践するだけである。期待しています。受講者の態度が良いと話す側も自然と熱が入るので、知らず知らず硬い話が多くなってしまったかもしれないが、耳が痛いと感じた点は反省してほしい内容であることを、十分に理解してほしい。

あと10日、しっかり頭の中に原稿を入れて、楽しみに保管します。

Dsc00790

| | コメント (0) | トラックバック (0)

全国大会準備

本日、全国大会の「総会資料」と『メートルものがたり 解説&解答書』が完成した。メートルものがたりの『解説&解答書』は6月21日(火)・同テキストは6月24日(金)・『SSKCLUBブログ本第3巻』は7月2日(土)と、それぞれの販売日が決定した。今期も生産性のある1年間だったと思う。

毎年いろいろと不安があるが、何とか全国大会を無事迎えられそうでホッとしている。参加人数も109名と大規模な運営になり、何かと大変だと思うが、石川県の先生方には厚く御礼を申し上げたい。頑張って講習しないとバチが当たるかもしれないので、今から全力投球できるように準備したい。全国大会は講習会以外にも、盛り沢山の新情報があるのでこちらも期待して欲しい。

全国大会は、同じ仲間が100名も集まるので、是非このチャンスを生かして、積極的に交流を深めて欲しい。

Dsc_0001

| | コメント (0) | トラックバック (0)

人間性の豊かさ

現代社会において、人間が機械を使うのではなく機械に人間が使われている逆転現象が起きているが、組織が大きくなると隅々まで管理しないと統制が取れなくなる危険性がある。

人間性の尊重という考え方(ヒューマニズム)があるが、これは非人間的な抑圧から人間を解放し、ありのままの人間の自然な姿を肯定しようとする思想である。教育も同様に近年では「管理化」が始まり、児童の個性や尊重は教育の最低ラインに置かれている。

算数は「自ら考えることや個性的で創造的な活動を行うこと」「数学的な性質や関係を持つ美しさを認めること」が人間性を豊かにすると謳っている。児童が『テキスト』を使いこなせるようになると、並行して人間性も豊かになってくる。これは、SSKCLUBの教育理念を信じ、マニュアル通りに教えていれば分かることである。

「合成分解」や「定位法」を上から押さえつけるように教え込んだり、速く計算ができることに価値を求めるような指導法は、そろばんに児童が振り回されているような気がしてならない。こんな受け身の体制で学習すれば、児童の個性より先生の個性の方が際立ってしまうし、このような教育は、決して算数教育として成り立たないのである。

【SSKCLUB とともに参照】

http://with-sskclub.blog.ocn.ne.jp/blog/2011/06/sskclub_c191.html

今週末に控えた茨城県本部講習会には44名の会員が参加するが、上記のことも指導法に絡めて講話するつもりなので気を引き締めて臨んでほしい。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

こころ旅

最近、NHKBSプレミアム「こころ旅」(火野正平)を欠かさず見ている。自然・歴史・自転車・山が好きな自分には、少年時代を思い出させてくれる番組である。https://www.nhk.or.jp/kokorotabi/index2.html

【番組について】

旅の手がかりは、視聴者から寄せられる一通の手紙。誰かにそっと教えたい「忘れられない風景」が記されています。旅人はこの手紙をもとに、ルートを決め、日本列島を自転車で縦断していきます。

大切な人との別れや人生を揺るがす大きな事件、人生の転機に生きる力を与えてくれた“忘れられない風景”とは、どんな場所なのか?寄せられるお便りをもとに、旅人が地元の人々とふれあいながら、峠をのぼり、谷を下り、時には自転車をバッグに入れて電車にも乗り、旅を続けていきます。

毎日の授業で、子どもたちの心に「大切な思い出」や「転機を与えてもらった」と、大人になって振り返った時、思い出して貰いたいものだ。最近は、教え子の子どもが沢山来てくれるが、これは指導者冥利に尽きる喜びで、自分自身にとってもとても嬉しいことである。教育は長い間保存されるものであるから、やはり「純粋な教育」を目指していくことは大切であり、これを貫く精神力がないと本物(プロ)にはなれないと思う。

よく考えて欲しいのは、毎日の授業をドラマ化することである。ドラマ化することで、先生も生徒もストーリーを大切にするようになる。つまり『テキスト』を主役にして上手く授業が回転するようになるわけである。

他の教材を混ぜて教えると、教育の焦点がボケてしまい、全くつまらない授業になってしまう恐れがあるので注意した方がよい。一番怖いのは、それに気がつかない指導者であろう。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

金城幼稚園

4日(土)の「第2回 金城幼稚園 教育講演会」が無事終わってホッとした。金城幼稚園を卒園した児童の保護者様も交じり、算数の話を中心に90分間講話した。

家庭でできる「算数指導」については、事務的な算数(計算)を強要するより、数学的な能力を引き出すことに重点をおいた方が、最終的には算数はよくできるようになる。

例えば、ボール5個を見せて、「2個と3個でいくつ?」と問いかけて、「5」と答えても、たし算が理解しているとは限らない。それより、5個のボールを袋に入れて(隠す)、そこから2個を取り出して、「袋の中にボールはいくつある」と問いかけ、次に袋の中のボールと手にしている「2個のボールを合わせたらいくつ」と考えさせた方が、はるかにたし算(増加)とひき算(求残)の意味が分かるようになる。

「算数ができるようにさせること」は、指導者の発問が大切である。いつも順思考的な捉え方ばかりするのではなく、同時に「隠れた数はいくつだろうか?」という逆思考的なことも含めて教えないと、数学的な能力は開花しないだろう。

今回のような保護者向けの講話は、たまには本部講習会とセットで開催しても良いかな?と思った。

Cimg3071

| | コメント (0) | トラックバック (0)

SSKCLUBワールド

全国大会まであと1ヶ月になった。今期の目標であった、新テキスト『メートルものがたり』の『解説&解答書』と『SSKCLUBブログ3』が発行に間に合った!これは自分との約束でもあったので、明後日の金城幼稚園(石川県)前に完成したことは大変喜ばしいことでもあり、今、非常に爽やかな気持ちでいる。

「よかった!」

さて、来期に先駆けて2点お知らせがあります。こちら、会員のホームページとSSKCLUBタウンページですが、見ていただければ、解説はいらないと思いますので宜しくお願いします。

【いまい珠算教室】

http://homepage2.nifty.com/ssk55/newpage64.html

【iタウンページ】

http://nttbj.itp.ne.jp/0563544799/index.html

全国へ広がるSSKCLUBは、日本の珠算界の発展に繋がる教育団体です。来期も頑張りましょう!

| | コメント (0) | トラックバック (0)

« 2011年5月 | トップページ | 2011年7月 »