理想と現実
珠算教育の理想と現実を具体的に考えると、『幼児・1学年でも合成分解が無理なくできること』であろう。これは指導者であれば誰もが望む理想であるが、現実問題として幼児の場合は非常に厳しい。
むしろ不可能に近いと言えよう。
ところが1学年の場合、発達も後押しすることでこの理想は現実になる。この理想が現実になるということについて、アリストテレス(現実派)によれば「今起きている事象に素材(適した教材)を与えなければ、理想は現実にならない」と述べている。
つまり、1学年には1学年の発達に合っている教材を与えなければ不可能である。「教材は何でもOK。練習を積めばできるようになる。」こんな経験主義の考えが、現代教育に通用するわけがない。
有段者を育てることや競技会で優勝することを理想にしても、膨大な練習時間を費やすことなどの制約を考えると、この理想に当てはまる児童は果たして現実に何%いるのだろうか?
理想が現実にならなければ、さらなる理想はもっと儚く散っていく。
指導に苦しんでいる先生に教えてもらう児童は、先生より確実に苦しんでいるはずである。
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