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ザ・かけ算

月1冊のペースで書いている『解説&解答書』だが、21日(火)に『ザ・かけ算』が発売される。

指導者も子どもも、よく間違えるのが「かけ算=九九」である。日本の場合、九九は1桁×1桁のかけ算のことで、答えは暗記して覚えるように指導されるが、算数は他の教科のように「暗記しなければできない」とは限らない。

1桁のかけ算(九九)でも、同数累加を使えば暗記しなくても積は求められる。

12×2にいたっても、12+12でOKである。

ただ、×7や×8などの問題まで同数累加をいちいち使っていると、非常に不便であるし誤答も増える。したがって、九九を用いると「簡単に求められること」を教えることが重要となる。

だが、指導者が「九九はかけ算をする時に用いるアイテム」と形式的に教え込んだら、児童は九九表にある九九だけを使って計算するようになってしまう。

「九九=1桁のかけ算」と捉えることから、九九の法則を教えなければならないのは言うまでもないが、これでは法則を考えなくなってしまうため、思考力の育成は臨めない。

さらに、数学力はもっとはるか彼方の次元へ吹っ飛んでしまう。

「九九を理解させること」は、「九九を覚えること」ではない。

『解説&解答書』は、指導が曲がらないようなことが書いてあるので、単に答えが書いてある解答書と考えないでほしい。

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