« 2010年3月 | トップページ | 2010年5月 »

2010年4月

テキストと算数の関係

SSKCLUBが目指している「珠算と算数の融合」は、「算数の問題が珠算教材に掲載されている」→こんな程度の認識で、簡単に考えられていては正直言って本当に困る。

『テキスト』を作る時、児童の発達段階や理解度が分からなければ教材としては不合格となる。つまり簡潔・明瞭・的確に表現していないとダメということだ。20ページで上手くなる根底には、テキスト全般に渡る全ての点にこのような配慮があるということなのである。

数と式・記号・図・表などを用いて簡潔に表せるということが算数や数学の良さである。それを言葉で教えようとすると、突然児童の思考力は停止する。これが珠算が算数と融合しない点なのである。

いくらソロバンを使っても、問題が念頭操作に偏ったりすると、ソロバンの教具性は使い物にならなくなる。

『ABACUS7A』の2桁×3桁と、既習の2桁×2桁の問題を類推させて具体的操作をさせれば、自然に具体から抽象へと思考が働くようになる。このような考えは、低学年で徹底的に具体的操作をすればするほど、後からじっくり効いてくるものだ。

4+5の答えを覚えてしまえば、あたかも理解したように錯覚してしまうが、これがのちに重大な過ちになることはいうまでもないことであろう。

Dvc00021

| | コメント (0) | トラックバック (0)
|

愛知県スペシャル学習会

日曜日に引き続き講習会。昨日の大雨から一転、今日も晴れた。

『計算のきまり』の解説&解答書を使って指導しているつもりが、エピソードを含めた内容となり、ついつい解説無視になることもある。これも自分のスタイルだから仕方がないかな!?

「計算のきまり」って何だろう?

根底には「類推的な考え」「演繹的な考え」「帰納的な考え」があり、総合式や分解式、交換法則・結合法則・分配法則と、やたら算数の約束ごとが出てくる。

つまり「計算のきまり」とは、算数の約束ごとを具体的に教え守らせることになるだろう。

この約束を守らせるには、「覚えてね」はあり得ない。

とかくソロバンの先生は覚えさせようとするが、「計算のきまり」のような問題ほど「覚えた」学習が役に立たないものはない。

「珠算」と「計算のきまり」は、二律背反の部分があるので、偏った指導はしないようにして欲しい。

今日の講習会も天気のように実に爽やかにできた。

P1020090

| | コメント (0) | トラックバック (0)
|

ヒューリスティックス

人間はある一定の思考の流れに縛られていることが多い。そのため従来の指導法以外のものを受け入れることが非常に難しい。

昨日の三重の講習会で、「分数のような数学的なエッセンスが強いものは、自分勝手な指導法を押し付ける傾向が強い。」と話した。

一般的に「思考は自分の知らない深いところで機能している」と言われているが、この思考を本質的に動かすには、伝統的・一般的・普遍的・常識的な気持ちをまず捨てることが大切である。

凝り固まった指導法が正しいと思う根拠は何だろう?ほとんど答えは無いはずである。今までと違った珠算教育(SSKCLUB)で得るものは大きいが、それには因習や習慣に、しがみついている気持ちを捨てることが大切である。

始めは誰でも捨てる気持ちでいても、それを継続するには定期的に講習会に参加することが大切である。

全国大会が終われば、また新たに1年間講習会が始まるが、3年未満の会員は、できる限り講習会に参加しないと、常識の餌食になり兼ねない。

4月26日のぱちぱち日記、http://ameblo.jp/nakajyuku/day-20100426.html中島先生に続け!

20100425_0001

| | コメント (0) | トラックバック (0)
|

分数1(改訂版)・分数1解説&解答書

改訂版『分数1』と『解説&解答書』が発売された。

改訂版は、従来の4学年の問題を「3学年対象」に編集したものであるが、特に十進分数(分母が10)と小数の関連を、そろばんを使って解く問題を入れたことにより、「新・学習指導要領」に完全にマッチした内容になっている。

もともと「ゆとり教育」で分数と小数を切り離して、3学年で教えていた分数を4学年に移行したわけで、また元に戻すならば初めから改訂しなければよかったわけである。

どうもその辺が今の政治と同じで、教育もフラフラしている。珠算教育は文化と歴史があるので根本的な形態は変わらないが、時代の流れと共に教材も改訂しなければならない。最近は特に就塾年齢が低学年化しているが、従来の教材で事が足りると思っていたら大間違いである!!

子どもの「発達と学習の一致」を真剣に考えている指導者が一体どの程度いるだろうか?これから「数学力」をつけることが算数の目標になったことは、整数・分数・小数の意味や仕組みをしっかり教えることでもある。

今回の『分数』は全国大会に発売する『分数3』の基本的な内容を含んでいるので、3学年からしっかり指導することで、整数や小数にも還元されていく。

今後、分数の講習会は、この『分数1』と『解説&解答書』を使って講義する。

※ 4月25日(日)三重県本部講習会はこれできまり!

Dvc00020_2 

| | コメント (0) | トラックバック (0)
|

ブログ本第2巻

本日、『ブログ本第2巻』の校正本が届いた。

前回に続き、ブログ本の膨大な原稿を校正してくれた、池田美智子先生・中島えいこ先生には心から感謝したい。

これから1週間かけて最終校正をするが、『ブログ本第1巻』より厚くなり、内容も更に進化しているので、日頃ブログを読んでいない先生方には是非読んで欲しいと思う。

毎週コツコツ書いていると、1年間で結構な量になるものだと思う。この『ブログ本』で言いたいのは、「知らないことを学んで欲しい」ということである。会員の先生には少しでも知識を増やし、指導のプラスにして欲しいと強く願う。

今期もまもなく終わろうとしているが、「得にならないことは学ばない」、この精神のもとではこの教育を長く続けることは難しい。

『ブログ本第2巻』は、吉見出版から全国大会を機に「一斉発売」するのでご期待下さい。

Dvc00019_2

※4月からのブログは、ブログ本第3巻に記載します。

| | コメント (0) | トラックバック (0)
|

徳島県本部講習会

昨日、徳島県本部講習会が開催された。

講習会前日に少し時間があったので、香川県の岡、秋山先生の塾を訪問することができた。

最近、「SSKCLUB」の看板も増え、だんだん全国に広がっている。

「珠算と算数の融合」を目指した教育を志す同志が、全国的に増えることは実に嬉しい。

講習会も相変わらず真剣に受講している様子が伺われる。

Dvc00002

P1020077

P1020082

| | コメント (0) | トラックバック (0)
|

会報26号

本日、『SSKCLUB会報26号』を発送する。

年3回、会員の先生方に送っているが5月は特に全国大会の案内もあるので配付物が多い。

今年の全国大会は10年という節目の大会であるので、『会報26号』も表紙から気合が入っている。編集者が中島えいこ先生から瀬川真司先生に代わったが、両先生とも内容が素晴らしいし、なんたって仕事が早い!

これは事務局のスタッフも大助かりである。心から感謝したい。

それにしても240名分の会報はご覧の通り、凄い数である。

土曜日あたりに届くのでよろしくお願いします。

Dvc00017 Dvc00018

| | コメント (0) | トラックバック (0)
|

全国学力テスト

今月4度目の全国学力テストが近づいてきた。今回は、民主党政権の「事業仕分け」の対象になって、全小・中学校の約30%を対象とした抽出調査として実施されることになった。

「新学習指導要領」の関連から「活用」の問題は、これからの時代に必要不可欠な「基盤的な力」を象徴的に示している。

また、記述式問題で「事実や事柄の説明」「方法の説明」そして「理由の説明」という3つのタイプの説明が課されていることも注目である。このような説明は、学習指導における言語活動の充実を示唆していることに相当する。

珠算教育は、一般的に「計算する道具」であるから式を書くことはない。

だが、SSKCLUBのように「演算決定」まで習得できる珠算教育だと、式を書くことによって児童の考えが表現されるようになる。さらに式から式の意味や説明も論じることができるようになるのである。せっかく計算をするならば、「式を考えさせること」までを踏まえて学習させた方が児童の思考力は著しく向上すると思われる。

これから始まる「算数の改革」に、従来の珠算教育のみで、果たしてついて行けるかどうか?非常に心配である。

| | コメント (0) | トラックバック (0)
|

観察・分析

『KIDS2』に「3人ずつ○でかこむ」問題がある。これは3の集合を捉えさせることが目的であるが、指導者がそれだけに捉われてしまうと非常に平面的な指導になってしまう。

この問題の根底にあるのは「3人ずつ囲んだ○と子どもの人数は、部分と全体で構成されている」ということで、かけ算やわり算の要素的問題にもなるということである。

さらに、「子どもの人数とおはじきの数は等しい」という推移律の学習にも拡張できる。『指導書』には、具体的な説明が記載されているが、一番大切なことは指導者が問題と発達の関係を把握できるかどうかである。

子どもの上に置いた24個のおはじきを数えられても、それが「子どもの数と等しい」と理解するには、実は別の能力が必要となる。

たとえ説明が下手でも、細かいところまで「観察・分析できること」これこそが良い指導者の条件なのである。

『テキスト』の問題を見た時に、この問題が何を意図しているか?を理解できれば、後は幼児をその方向に無理なく進ませるだけである。

Dvc00007

| | コメント (0) | トラックバック (0)
|

算数テキスト

算数は「系統的な学問」である。したがって、珠算と算数を融合するには、まず指導者が「系統的な考え」をしていないと的確な指導ができない。「SSKCLUBとともに」のブログに系統だった内容が掲載されているので紹介する。

http://with-sskclub.blog.ocn.ne.jp/blog/

「倍数」「約数」といっても、もとは「かけ算」「わり算」であるし、倍数・約数の先にあるものは、「通分」や「約分」である。つまり、かけ算やわり算を教える時に、先を見越して指導しなければ、珠算と算数の融合はあり得ないのである。

『算数テキスト』は従来のそろばん教育には無いものである。SSKCLUBの教育を目指すなら全ての分野を指導することは鉄則である。言い換えるならば、算数編を使わなければ、『ABACUS』や『ドリル』も生きてこないのだ。

ところで、日本経済で「失われた20年」と言われているが、これは同時に日本の教育水準が低下していることも要因に挙げられている。特に算数の低下は深刻で、「数学的な考え」をもっと児童に理解させないと、将来的にも算数は低迷を続けることになる。まずは子どもたちに「何を教えるか」、これを指導者が認識していないと、日本の産業や技術はこれから先も「失われた20年」が続くだけである。

珠算就学者も平成元年から比べたらかなり落ち込んでいる。珠算も「失われた20年」をこのまま続けるか否かは、算数と同様に指導者一人ひとりの考え方が重要な鍵となることはいうまでもない。

| | コメント (0) | トラックバック (0)
|

計算のきまり

4日の日曜日に、竹原珠算学校(竹原一夫顧問)で『計算のきまり1・2』の講習が行われた。SSKCLUB創立以来毎年お邪魔しているが、竹原先生から「テキストに切り替えてから生徒数も着実に伸び、今や長野県で一番の生徒数を抱えるようになった。特にKIDSの成果は著しく、保護者からの評価も高い。今後は特に算数編に力を入れたいので宜しくお願いします。」というお褒めの言葉を頂いた。

『計算のきまり』は、一番最初に作った算数テキストで、かなり改訂を重ねて今に至っているわけである。「計算が出来ても、計算の法則を間違えたらそれは計算力が無い」と見なされる。「計算力が無い」とは珠算学習の否定のようなものだ。昔のように計算機がない時代ならば話は別だが、現代社会においてこれは通用しない。

今から20年前に「珠算と算数の融合」(SSKCLUB)の時代が来ると唱え続けて現在に至るが、これは経営的なことを言っているのではない。

「珠算と算数の融合」こそが算数力の向上につながるからだ。「ソロバンを教具として使うと効果的である」とよく言われているが、その効果的なことを証明する教材が実は一番大切なものなのである。

| | コメント (0) | トラックバック (0)
|

新学習指導要領

昨日の「中日新聞」に『新学習指導要領』について、愛知教育大学特別教授の牛田 憲行先生のコメントが掲載された。

「ゆとり教育は、詰め込みを止めて思考力を育てるという狙いまでは良かった。だが、教える内容の「3割削減」で必要な基礎・基本まで削られ、失敗した。知識と思考力は二律背反するものではない。知識はものを考える手段として必要であり、知識が無いと思考力は育たない。

特に、理科や算数のような積み重ねの学問は学習内容が縮小され、得るべき知識が減ると、理解が不十分になる。今の教科書は結論までのプロセスや説明の記載が不十分で、分かりにくくなっている。高学年になるほど、そのしわ寄せがきて理解できなくなる。丸暗記が横行し、理科嫌いや理科離れが進む。必要な基礎学力や知識の不足は学力低下につながっており、今回削られた内容が復活したのは当然のことだ。

この記事を読んで、SSKCLUBの教育理念を考えると、かなり当てはまるところが多いと思う。さらに驚くべきことは、「新学習指導要領」での発展学習の中に「負の数」が組みこまれていることである。この「負の数」は、珠算のマイナス計算と関連があっても、知識や思考をふまえて指導しているわけではないので、数学の「負の数」の知識の習得にはならない。

『Lesson11』を指導したことのある先生は、今回の「負の数」について驚きを隠せないと思う。

「珠算と算数の融合」を狙っているSSKCLUBの理念は、「新学習指導要領」と完全にマッチした内容となることは間違いないと思われる。

| | コメント (0) | トラックバック (0)
|

« 2010年3月 | トップページ | 2010年5月 »