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2010年3月

数の構成

チップ及びテキストに掲載している「モノを数える能力(計数力)」は、数を認識していく上で大切なことはいうまでもない。さらに、これをもとに「数の構成」ができなければ計算に辿りつけない。

年中児でも、計数そろばんやパズルを操作することにより、10=3+7、12=10+2等の構成的な意味が発達と共に理解できるようになる。

数の構成は「覚える」ことで獲得できるものではない。それにも拘らず、覚えることを強要すると、「考えること」と「覚えること」が分別できなくなり、頭の中が混乱してしまう。このような二重拘束が、実は幼児期の構成力に悪影響を及ぼすのである。

計数そろばん・チップ・パズルを使うと、幼児は初めて触れるモノ・見るモノ・聞くモノに、強烈な印象を受ける。強烈な印象は何よりも記憶するメカニズム(インプリンティングの現象)をダイレクトに刺激するため、無理に覚えさせる必要は全く無いのである。

合成分解の「たし算九九」も、もとを正せば数の構成であるから覚えさせる必要は無く、ナンセンス中のナンセンスぐらいおかしなことである。

幼児期は発達に適した指導を心掛けないと必ず失敗する。この重要性を指導者は常に認識して指導して欲しい。

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活動的になる

滋賀県の渡邉先生のHPを拝見したところ、『テキスト』や教具が掲載してあるので紹介します。

ここまで写真を取り入れて制作するには、かなりの時間と労力を要することだと思うので正直脱帽です。

http://www.i-watanabe.jp/cgi-bin/kisaHP/sitemaker.cgi?mode=page&page=page3&category=1

まもなく今学期も終わろうとしている中、来期に向けてSSKCLUBは動き始めている。

今日は横浜から入会希望者の電話が入り、また、来期の本部講習会には、新たに宮城県と栃木県を開催する予定である。

会員の先生方の期待に応えるには、「行動あるのみ」。『テキスト』、『解説&解答書』を作り、それをもとに「講習会」を開催する→全て行動が無ければ成り立たないものばかりである。

当たり前のことであるが、先生方も児童によい授業を展開したいのであれば、活動的にならないと絶対にダメ!

自分の認識以上に、児童は先生をよーく見ているから会員の先生には更なる向上心をもって頑張って欲しいと思う。

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試行錯誤(2)

幼児期は発達上、「記憶」が優先するが、記憶と訓練を重ねると、そろばんは「覚えて沢山練習をすれば上手くなる」というスイッチが入る。幼児期は沢山のことを覚える時期だが同時に1学年の算数の準備として「考える能力」も養った方がよい。

とくに2学年からは「かけ算」、3学年の「わり算」へと考える能力が要求される。この考える能力の根底にあるのが「試行錯誤」である。

珠算に「試行錯誤や考える能力など必要ない」と唱えるならば、これこそ社会主義に近い思想ではないだろうか?資本主義は政府の活動ができる限り小さく、自由な活動を必要とするものである。

このように考えると、社会性のある珠算の指導法とは、万人の児童が幸せにならないとダメであろう。たて割りの教育などあり得ないことである。

試行錯誤している表情は実に素晴らしい。

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隠れた力

珠算力(暗算力)は、日常生活や算数において計算が瞬時にできることから表に現れる力で、珠算を習えば誰でも簡単な計算ができるようになる。周りから「計算が速くできるようになったね」と言われるようになる。

これに対して算数力は、日常生活ではあまり使われないので、隠れた力のようなものである。珠算は一般的に算数力を必要としないが、もし珠算学習を変えることによって算数力も向上するならば、そんないいことはないと思う。

1学年は加減算が主な計算であるが、『ドリル10 7回』のような一見、1学年程度の問題でも、いろいろな要素を含んで作問すると、かなり算数力がついてくる。

そろばんの見取算は、長い口数を足したり、引いたりするわけであるから、3口以上の計算については、同数のたし算、ひき算を混ぜて計算させた方が、かけ算やわり算に結びつき易くなる。

「算数力をつける」とは、ただ「算数ドリルをやればいい」というわけではない。数理的な道筋に沿って、思考力を発揮できるようにすることが何よりも一番大切なのである。

珠算力と算数力を上手くつけるには、表裏一体の力が備わなければならない。つまりバランスよく教えることが大切である。したがって、指導者の力はどうしても欠かせないものとなる。

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試行錯誤

全珠連から発行されている「小学校のそろばん学習」(1月31日発行)に次の記事が掲載された。

社会における「そろばん」の役割は時の流れとともに変わってきました。そのひとつに計算器具から教具への大きな変貌を遂げ始めたことが挙げられます。

東京学芸大学の杉山吉茂教授は、筆算のよさと同時に「ソロバンはもっと学校教育の中に位置づけられていいはずなんです。」と述べています。

このようにそろばんが「計算器」から「算数に役立つ」教育に変貌するには、「あまりのあるわり算」を教えなければ算数と結びつかないと思う。せっかく「教具としてのそろばん」を目指すならば、そろばんほど「わり算」を学ぶのに適したものはない。

試行錯誤しながら解答することで、1~2学年でも「あまりのあるわり算」はスラスラ解けるようになる。

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テキストと式(2)

『分数2』に「倍数」と「公倍数」の問題が含まれている。「公倍数」は『通分』に繋がるし、さらに「約数」、「公約数」~『約分』へと拡張されていく。

6の倍数は、6×1、6×2・・・のように2倍、3倍・・・されていくが、この2倍、3倍は6ずつ増えていく同数累加と結びついていることが大切である。例えば、3と4の最小公倍数12から24、36、48と公倍数は続いていくが、たまに12、24、72、288という誤答が見られる。

「倍数」という意識だけが働くと、このような誤りが起きるが、かけ算は同数累加とセットで指導することが大切である。その基は、6×3=6×2+6である。

そろばんの8×3は、3×3+5×3という仕組みが視覚的にも分かりやすい。このように、ただ九九を暗記したり、乗加法則だけを教え込むのではなく、式から計算の仕組みを教えると、分数まで繋がっていく。この繋がった学習こそが「SSKCLUB」の教育といってもよいだろう。

『分数1』で「等しい分数(同値分数)」も通分や約分に繋がっている。つまり、様々なテキストが、いろいろな要素を持って繋がっているのである。この繋がりが見える児童は、ぱちぱち日記http://ameblo.jp/nakajyuku/entry-10481428769.htmlに記載されたような経緯を辿って、スパイラルに向上していく。

指導者にこの意識がないと「形式的な指導」に陥る危険性があるので、テキストは手順を守って使用していただきたい。

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テキストと式

算数教科書には、「式を使って計算の仕方を考える」ことや「計算を工夫したりする」場面がある。

例えば、2400÷600などの計算を工夫して簡単に解かせたりすることだが、式から概念を発見し、それを利用、工夫して新しい計算の仕方を考えさせるわけである。

『ABACUS8』でも、このような式の問題が掲載されているが、ただ単に形式的な教え方をしているのではない。

8÷2→80÷20→800÷200→8000÷2000の計算を系統的に図(お金)を示して指導している。この式の工夫は、『小数2』で8÷2→0.8÷0.2→0.08÷0.02へ拡張されていく。

一般的に珠算は式から概念を発見することはない。計算の仕方を正しく覚えればよいわけである。

計算の仕方を考え、工夫するためには、「式をどう読むか」が大切である。

『計算のきまり1・2』も、「数学的な考え」を育てたり「式を作る」ような目標をたてて制作してある。

極端な言い方をすれば、子ども自身が「算数理論」を理解してくると、式を見れば問題の意味がわかるようになるのである。「珠算脳」で育てた児童は、急に「算数脳」で捉えることが難しいと思われるので、『テキスト』の切り替えは慎重に行ってほしい。

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KIDSカード

幼児に小学生と同じ珠算学習を強いても、幼児はほとんどできない。「小学生と幼児の違いはなんだろうか?」 こんな疑問から『KIDSテキスト』と『KIDS教具』が生まれた。

教具の中に「KIDSカード」があるが、これは「5のカード」と「10のカード」の種類がある。さらに「数字カード 4色」と「計数カード 4色」に分類されている。

早い話、トランプと同じ構成で作られているので、「3並べ」や「5並べ」さらに「ババ抜き」もできる。「KIDSカード」は、計数そろばんやパズルと違って、モノが動くわけではないから、イメージで捉えなければならない分、計数そろばんやパズルより次元が高い教具となる。

特に「計数カード」の最大のポイントは、シャッフルしたカードを一枚ずつ並べることにより、「順序系列」が理解し易い点である。5ばんめに並んだ「計数カード」は、5を表しているが、同時に5から左に並んだカードは、5枚を表している。このように集合数と順序数が分かることが「順序系列」のもとになる。

「幼児の発達に合わせる」と漠然と言われても、教具がなければ幼児は育たないのである。

「計数そろばん」だけで、幼児が育つことはあり得ない。『テキスト』も「教具」が上手く絡んで初めて学習成果が上がることを指導者はしっかり認識してほしい。

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岡山県本部講習会(2)

今回の「岡山県本部講習会」は、「数概念」「数観念」の説明から入り、パズル、分類カード、計数カード、チップとそれぞれの役割を具体的に話した。

教具を多用すると、いつまでも教具に依存するようになる。また使い方によって「おもちゃ」になりかねないので、どこで教具から離れるか(教具離れ)のタイミングが難しい。逆に「数観念」が獲得している児童には、パズルを見せて「いくつ」といっても、それはばかばかしく思うだけである。

計数そろばん・パズル・チップの共通点は「操作」である。計数そろばんに数を「入れる」「おろす」ことやパズルで○や△を「入れる」「外す」ことで、イメージ(心像)ができるようになる。さらにチップは、「10にまとめる」「10を崩す」ことで、繰り上がりや繰り下がりに応用ができるようになる。イメージはやがて「動く」ようになる。この代表が「珠算式暗算」である。

算数の目的は「抽象化」である。つまり最後は数字や記号(言葉)で処理できるようにしなければならない。そろばんも数字を使って計算をしていることから、ある意味抽象化しているが、算数と大きく隔たっているのが「数学的な考え(論理性)」の欠如である。

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パズル(岡山講習会予告)

幼児期に獲得して欲しいことは、「速く計算ができること」ではない。とかく珠算の先生は、このことに拘っているようであるが、それより「意味仕組みを正しく理解させること」が優先していなければ、1年生になった時、珠算=算数にはならない。

「パズル」と『KIDSパズル』はセット教材と考えてよいが、「パズル」は、「分類」や「対応」「順序づけ」といった、「数概念」の獲得に大切な学習ができる優れた教具である。

1~10までの「パズル」を外し、「まる」「さんかく」「しかく」「ながしかく」に分類、次に「青」「赤」「黄」と色で分類。

さらに、「しかく」の「青」で「小さい」パズルを選択させる。

このような学習から「分類力」が一目で分かる。この分類力が「珠算とどう関係しているか?」これが理解している指導者とそうでない指導者の差は、非常に大きい。

外した「パズル」を元にもどした後に、その数を「計数」させる。「6のパズル」は、他のパズルより、「知覚数」で配列しているため、数観念のある幼児の方が計数は速くなる。

これも見逃してはならないことである。

1~10までの大きさを「順序良く並べることができる」、これも数直線のような系列が「読める」、「書ける」ことに繋がるもととなる。

モノを触ることから「数概念」を獲得し、「数観念」が育っていく。「数観念」無視の計算に突入したら、「覚える」ことのみに頭が回るのは自然の摂理であろう。

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『テキスト』と『解説&解答書』

先日、依頼のあった『解説&解答書』11冊の校正が終わった。今週また新たに4冊の校正作業がある。

仕事の基本は、誠実と丁寧だと思っているが、『テキスト』と『解説&解答書』の制作に要する時間に比例して、気持ちが途切れることがある。ミスには、「凡ミス」と「作問ミス」があるが、作問ミスは、湧き水のように何年か経過してから、「なんでこんな問題を作ったのか?」と思うようなミスである。しかしこれは著者しか分からないことなので、ミスと感じられる先生は少ないと思われる。

当初作った検査用『テキスト』は、かなりミスがあり、これを防ぐには体(心)で覚えることが一番大切であると悟った。『テキスト』と『解説&解答書』を比較すると、『テキスト』は、「感性」のようなモノが重要であるが、かたや『解説&解答書』は、理論が重要となる。つまり「理論をどう分かりやすく書くか。」なのである。

最終的には、『テキスト』を使って教えている先生や、学んでいる児童がこの教材の先に存在することを考え超真面目に制作する。こうしないと、『テキスト』や『解説&解答書』に品格など備わらなくなる。

最近富みに思うのだが、「教えること」、「学ぶこと」、この哲学の中間に存在する「教材」とはまるで「生き物」のような気がしてならない。「生き物」であるがゆえに共に歩む喜びもあり、産みの苦しみもある。

これから先、何十年経っても常にこんな気持ちを持ち続けて生きたいものである。

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岡山県本部講習会

来週、岡山県本部講習会が開催(参加者39名)される。テーマは『KIDS教具の使い方』であるが、いつも『テキスト』を中心に簡単に教具のことを話すが、今回のように「教具」がメインとなると、展開が違ってくる。過去にこのような内容を話した記憶がないので、どのようにまとめられるか自分でも少し不安である。

とりあえず、今日「資料」が完成したので、後は頭の中で1週間熟成させれば、なんとかなるような気もする。これは長い講師業から学んだ感覚的記憶であろう。

新学期を迎え、「ぱちぱち日記」にも掲載されているように、『解説&解答書』の校正作業が始まった。これから11冊を作り直すわけであるが、校正は膨大な時間を要するので、いつも校正をして頂いている2名の先生には頭が下がる思いである。

http://ameblo.jp/nakajyuku/entry-10468754062.html

今日はオフであったが、仕事と家庭サービスの一日となった。また、明日から一週間体調を整えながら日曜日に備えたいと思う。

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