数の構成
チップ及びテキストに掲載している「モノを数える能力(計数力)」は、数を認識していく上で大切なことはいうまでもない。さらに、これをもとに「数の構成」ができなければ計算に辿りつけない。
年中児でも、計数そろばんやパズルを操作することにより、10=3+7、12=10+2等の構成的な意味が発達と共に理解できるようになる。
数の構成は「覚える」ことで獲得できるものではない。それにも拘らず、覚えることを強要すると、「考えること」と「覚えること」が分別できなくなり、頭の中が混乱してしまう。このような二重拘束が、実は幼児期の構成力に悪影響を及ぼすのである。
計数そろばん・チップ・パズルを使うと、幼児は初めて触れるモノ・見るモノ・聞くモノに、強烈な印象を受ける。強烈な印象は何よりも記憶するメカニズム(インプリンティングの現象)をダイレクトに刺激するため、無理に覚えさせる必要は全く無いのである。
合成分解の「たし算九九」も、もとを正せば数の構成であるから覚えさせる必要は無く、ナンセンス中のナンセンスぐらいおかしなことである。
幼児期は発達に適した指導を心掛けないと必ず失敗する。この重要性を指導者は常に認識して指導して欲しい。
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