テキストに替えられない理由
従来のそろばん教材から『テキスト』になかなか替えられない。また、従来の教材と『テキスト』を混ぜて指導している理由は、『テキスト』が算数と深い関わりがあることはいうまでもないが、もう一点自分の指導を改めなくてはならなくなるからである。これは自分の所有している指導に高い価値を感じていればいるほど替えられない。これが「保有効果」というものである。
例えば、車を買い替える時、「値引額」より「下取額」の方が気になるのも「保有効果」が働くからである。
この「保有効果」は、実は児童にも起きている。『テキスト』に替える時、上手く学習に乗せないと、逆に「学習は負の転移」が起きる。したがって、『テキスト』に替える時は、少し学習内容(級)を落としたところから始めるとよい。
人間は「出来る喜び」と「出来ない辛さ」を感じた時、「できない辛さ」の方が強く残る。つまり「否定」が優先されるわけである。
したがって、指導者はできる限り早く「辛さ」を取り除いてあげることが大切である。これを長期間放置すると高原現象が起きる。さらに、「練習を沢山すればいつかできるようになる」という甘い考えは、指導者の損失回避である。これが結果的に児童が塾から去って行く要因となる。
『テキスト』を一貫して使えば、必ず上手く指導できるようになる。3年教えても上手くいかないのは、間違った教材の使い方をしているからであろう。つまり、100年教えても指導は上手くいかない。(サンプル調査の原理)
これに気がつかなければ塾の改革なんてあり得ない。
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