暗算と筆算
算数の計算の主流は筆算であるが、なぜ暗算ではないのだろうか?算数の暗算は、珠算式暗算と違って「持続性がない。暗算は練習をやめるとすぐにできなくなる。」と思われている。外国でも暗算の評価は低い。これは「人間が忘れる動物」である以上、どうにもならないことであろう。したがって、記憶力の優れた人間が称えられるのも頷ける。
筆算は紙に計算の途中を書いたりするから、どこで間違えたかがよく分かる。例えば、お金を集計する場合、お金を分類してそれぞれの小合計を記録に残し、最後に合計を出すのが一般的である。全て暗算で処理できるのは、余程暗算に長けている人だと思う。
このように考えると、「暗算をどこで使うか」が大切になる。『計算のきまり 1・2』は、暗算で計算することが前提であるが、途中の式や、( )の中の答えを書くことまで禁止しているのではない。むしろ書いた方が暗算と筆算が融合できるようになる。『計算のきまり』は法則以外に算数の関連性が高いことから、重要な『算数テキスト』であると思う。
珠算式暗算を初めから最後まで「行け行け暗算!」と意気込んでいると、筆算を嫌うようになる。代数や微分積分に暗算が通用しないことを悟るのは、皮肉にも珠算塾を辞めた後である。
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