研究集会
第56回「全国珠算研究集会要項」が届いた。もう56年もこの研究集会が続いていることは驚きである。自分も28回(愛知県)と44回(沖縄県)で発表したが、特に28回の発表は、珠算全盛期に『ABACUS10A』のベースとなっている「3学年の定位法」だったので、聴講者からはブーイングが多かった。その当時から「小数の量を教えないで小数の定位法はありえない」と思っていた。若干24歳の青年が吼えたところで所詮戯言に過ぎなかった。しかし、受講者の中に宮崎大学教授の坂元信吾先生がおられ、数日後に坂元先生から手紙を頂いた。
「小数を量から捉えて定位法へアレンジした研究は、そろばん学習には大切であるから今後も研究を続けて欲しい・・・」と書かれていた。
確かに定位法の前に「小数の意味」「小数のたし算・ひき算」を教えるわけでもない。ましてや低学年化が進む現在では、小学2、3年生に「定位法」を教えてもこの言葉自体が「中国語」や「スペイン語」のように聞こえるかもしれない。
長い間、この珠算界にいると、歴史や算数に対する疑問点が出てくる。疑問は学問の根底にあるものであるが、人間が決めたものだから修正は必要である。
研究者として歩んできた以上、私は最後まで研究者で終わりたい。これが私の宿命であり、珠算教育に対するこだわりである。
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