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チップと言語

幼児が言葉を聞いたり、話したりすることができるのは、言葉の内容について「考える」ことができるからである。乳児も発声器官や聴覚器官は機能しているが、言葉をうまく話せないのは、あるものを移し変えて表現するシンボル的思考が未発達だからである。

たとえば、チップを数えて、束ねて、構成して、位取り記数法と命数法を獲得していくが、決して命数や記数から数の構成が分かるものではない。つまり、幼児にチップを数えさせて、それを10枚ずつ束ねることでシンボル的思考が働きそれが言語(命数法)へとつながっていくわけである。

このことについて、ピアジェも「思考が言葉をつくり出すのであって、言葉が思考をつくり出すのではない。」と述べている。

そろばんに布数した数を読んで書いた学習だけでは、量がイメージできるわけではないから、思考(構成力)が働いているとはいえない。さらに珠算の「合成分解」も言葉による計算方法であるので、これも思考が働いているとはいえない。

思考と言語を指導者がしっかり認識していないと、チップを数えさせる、束ねる、このシンプルな操作を幼児に教えることができなくなる。結果、幼児の思考力は上がらないし、記数法も命数法も混乱するようになる。この混乱は「相互干渉」というもので、学習意欲の低下を表わす信号のようなものである。

幼児・1年生には、「無駄な言語」ほど迷惑なものはない。

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