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レディネス

レディネスとは「ある学習を行うための発達の準備状態」をさす。例えば、そろばんの合成分解は「児童の発達や能力が備わっていなければ計算が上手くできない」ということである。したがって1年生で合成分解を上手く通過させるには、まずこのレディネスを解決する必要がある。

1991年にアメリカのウォシュバーン委員会が調査(レディネステスト)したところ、10以下の加法の最低年齢は、6.5歳であり最適年齢は7.5歳であった。したがって、そろばんの合成分解の最適レディネスは、2年~3年生あたりが妥当だと思う。しかし、このような「レディネスを待つ」教育では、子どもの知的発達は停滞してしまう恐れがある。そこで従来のそろばん学習を、逆に児童の発達にあわせた学習に変えてしまえば、1年生でも合成分解が最適レディネスになり「むりなく、かくじつに」できるようになる。これを証明したテキストが『ABACUS 2A・B』である。

1年生が合成分解を上手く計算できない理由にもう一点、そろばんという計算器に「運珠法」というものがある。簡単に言えば「5入れて3をはらう」という100年も昔からあるルールである。これは社会が決めたもの(社会化)であるから児童はそれに従って計算をしなければならない。(学校でいえば校則のようなもの)ところが、児童は一人ひとり能力が違っているから、中にはそのルールがよく理解できない児童もいる。そのルールを分かり易く説明してあげることも大切なことであると思う。ただできないと片付けるのではなく、その児童(個性化)の考え方や判断がどのようなものなのかを掘り下げて、指導者が考えていくことも大切なことだと思う。

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