計数そろばん
そろばんの「6」という数は、五珠1つと、一珠1つで表す。この6は数字の6とは違い、記号や言葉ではない。つまり6という絵である。これは珠算の世界における決まりごとであるから普遍的な数でもない。(世界中に通用する6ではない。)
幼児や1年生の初期の頃に一般的なそろばん(四珠そろばん)で学習すると、6=5と1(五珠、一珠)だけが強化されてしまう。ところが計数そろばんを使うと2+2+2=6・3+3=6・1+2+3・1+1+1+3(群性体)などが、珠の操作→イメージ→数字へと伝わっていく。やがて6=2×3 6=3×2→公倍数・公約数の素地的な数の構成も理解できるようになる。
このように計数そろばんは合成分解に結びつくだけでなく、交換法則やかけ算、わり算などの法則の理解にも役立つ優れた教具である。
一般的に珠算は寺子屋からの指導が根付いているので、どちらかといえば「教え込みのような学習」をしているが、筋道をつけて考えさせるような学習にすれば、自然にインフォーマル化され自分で問題を解決するようになっていく。
SSKCLUBの教育理念は、従来の珠算教育と異なるので、珠算界の大先輩から反論されるかもしれない。しかし反論があるということは、逆に賛同もあるということだから、やはり珠算の改革はこれから先もしていくつもりである。
6という数は、2の倍数・3の倍数でもあるが、完全数でもある。「博士の愛した数式」という映画があるが、その中で寺尾聡が「江夏の背番号も完全数だ」という語りがあるので、数学に興味がある方は是非見てほしいと思う。
※完全数・・・その数自身を除く約数の和が、その数自身と等しい自然数ことである。
6=(1+2+3)、28=(1+2+4+7+14)
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